業績が悪い企業ほど風紀が乱れています。
まずは挨拶が返ってこないことから始まります。社員の服装の乱れも気になります。
トイレや廊下などの共用部分の電気が切れたままになっていることもあります。
エレベーター内や共用部分での私語や仕事の話も目立ちます。
モラルの低下も象徴的です。その代表格は喫煙場所以外での喫煙になります。禁煙のはずの会議室が異様にタバコ臭かったりします。そのほかにも、使われていない会議室で寝ている社員がいたり、机の汚れやゴミの散乱が目立ったり、非常階段などの目につかない所で携帯電話を片手にサボっている社員も目につきます。
先にも触れましたが、特に若い社員はベテラン社員の陰の努力などは見ず、悪い部分ばかりを率先して真似します。
企業における「割れ窓」の出発は挨拶ができていないことであり、また軽微な風紀の乱れは挨拶運動で防げることが多いはずです。
このように、人によっては普段まったく意識していない挨拶という行為が、大きな問題につながってしまう可能性があります。挨拶は非常に大切なものであることを再認識していただきたいと思います。
「俺様社員」や「できの悪い社員」の特徴のひとつに、挨拶ができない人の比率が極めて高いという点が挙げられます。
何も大きなところから手をつけるのではなく、まずは身近な「すぐできるところ」から変えてみてはいかがでしょうか。
優良企業として有名だった2社の倒産をかなり早い時期から確信していました。
そこには、共通する特徴が4つありました。
(1)最も驚いたことに、社長が挨拶をしない(できない)。
(2)ある部署は過剰にピリピリしている一方で、別のある部署はあきらめ感が漂っているなど、社内の雰囲気が悪かった(真実の瞬間)。
(3)社屋は立派な割に、社内に入ると観葉植物の手入れがされていなかったり、絨毯にシミがついているなど、社内のちょっとしたほころびが補修されていない(割れ窓理論)。
(4)部長クラスに極めてマナーの悪い人物がいて、その部下は彼のクローン人間のようにメタボ体型から素行に至るまでそっくりだった(上司が悪い模範になっている)。
以前ある年配の管理職の方が言っていたことを思い出しました。
「『ありがとう』『ごめんなさい』『ごちそうさま』この三語が言えるかどうかで、バカか利口かわかるんだよね」
教育に効率を求めてはいけない
以下は、ある巨大メーカーの職業訓練センターの実例です。
この会社では、高卒のブルーカラーは、まず半年間、徹底的に基礎訓練を受けます。ここでは技術的な訓練はもちろんのこと、社会人としての常識やマナーなども教え込まれます。
そうです、従来であれば、親や学校の先生がしてきたしつけを企業が行っているのです。
この職業訓練センターには、センター長以外に専属の講師はいません。
この会社では、現場で作業長として長年活躍された方をはじめ、先輩社員たちが持ち回りで研修の講師をしています。
このようなやり方は、Eラーニングやサテライトシステムなどのハイテクを使った方法で学んできた人たちにとっては、時代遅れで非効率的だと感じられるかもしれません。
原始的でアナログだと笑う人もいるかもしれませんが、教育とはこの職業訓練センターが行っているような泥臭いものこそ効果があると思っています。
Eラーニングやサテライトシステムで学ぶほうが、便利で効率的でスマートなのかもしれませんが、ライブの授業と比べたら効果はほとんどありません。
企業だけでなく、予備校や塾でもインターネット、サテライト、ビデオやDVDなどを使った学習スタイルが当たり前のようになってきています。確かに、いつでもどこでも同じサービスを受けられるというメリットはありますが、効果という面から考えたら、デメリットのほうがはるかに多いでしょう。緊張感もなく、集中力が発揮できないため、内容はほとんど記憶に残りません。経験者はその効果の低さをよくご存じでしょう。
録画や録音したものは、実際にライブで見たり聞いたりするのに比べて、少なくとも倍の時間を要します。講義を録音した60分テープを自宅に持ち帰って聞いていると、気づいたらいつの間にか集中力は途切れ、何度も何度も巻き戻しては聞き直し、最終的に3時間以上かかったという経験をお持ちの方は私だけではないはずです。
やはり教育は手間がかかっても、ライブで行うのが最も効果的です。
この訓練センターでは、意識を徹底させるために、センター内の各教室にA4紙にプリントアウトしたセンター方針を貼り出しています。
私が感動したのは、その中身です。それを、そのまま紹介します。
最後に一番下のスペース(?の部分)に、極太の文字で大きく書かれていたことは何だと思いますか。
「嘘をつかない!!」
ドキッとしませんか。私たちが自分の子供たちにも言っていることです。
しかし、これは私たち自身への戒めにもなっていると感じました。
「嘘をつかない!!」だけでなく、「2.厳守事項」に関しては、私たち自身も、もう一度、肝に銘じておく必要があるのではないでしょうか。